2月23日は『蒼天航路』30巻の発売日。すかさず購入し、一気に読んだ。といっても、週刊モーニングで毎週チェックしているのだが、こうして1冊にまとまると楽しさも大盛りになる。何てったって、いま一番たのしみにしている漫画だし。
三国志を扱った漫画は数あるが、『蒼天航路』は個性的な各キャラクターが抜群に魅力的なのである。この30巻では前半は「政」(まつりごと)の話題が中心で、何晏(かあん)の存在感が異彩を放つ。後の世の杜甫や李白へとつながる詩作の大家として名を馳せた人物だが、ここで描かれている何晏といえば、麻薬をやるは、曹操の娘に手をつけるは、それはもう実にデカダンな男である。そこがなんとも言えずいい。一方、後半の話題は一転して「武」。有名な合肥(がっぴ)の攻防戦における張遼の神懸り的な強さが痛快で気持ちいい。すでに老年に差し掛かっているとはいえ、張遼は関羽らと並び称される人気武将だし、自然と物語も盛り上がってくる。次の31巻で彼の武将としてのハイライトが描かれるはず。う~ん、この漫画の話をはじめると終わらなそうだ(笑)。
【余談】この30巻には出てこないが、本作の諸葛孔明にはホントぶったまげた。頭脳明晰、精錬潔白な参謀といったイメージが一般的だけど、ここではそれと正反対のキャラで、それがまた不思議とピッタリはまっているのである。初登場の頃の孔明は淫猥な雰囲気がぷんぷん漂い(最近はだいぶ名軍師らしくなってきたが)、なんと初対面の劉備に向かって股間を開いて見せるなんて業をやってのけていた……。この孔明には賛否両論あったようだが、これなども、この『蒼天航路』が並みの三国志漫画じゃないってことを証明していると思う。

