先日のエントリーで石川さゆりの『飢餓海峡』について触れたが、近所のTSUTAYAに映画『飢餓海峡』が置かれていたのでさっそく借りてきた。主演は三国連太郎で、娼婦役の左幸子、ベテラン刑事役の判淳三郎らが脇を固める。若きエリート刑事として健さん(もちろん高倉健)も出演。
3時間にも及ぶ大作で、登場人物の心情描写も実に細やか。東京に出た左幸子が三国をひょんなことから見つけるシーンなども思わず鳥肌が立つほどだ。また、デカとして現役だった判淳三郎のしぶとくねちっこい印象と、引退した後の彼が醸し出す寂しさの対比も見事だった。(当時の)三国連太郎は(いい意味で)悪人顔が役にピッタリで、青年期の猛々しい役どころはもちろん、後年の成金ぶりも実にハマっていた。健さんもフレッシュ。
大作にもかかわらず中だるみを感じさせないのもすごい。迫力ある映像で迫ったかと思ったら、一転して別のシーンでは丁寧に練られた台詞の掛け合いでもの悲しさを演出している。ゆったりとした流れのなかで徐々に盛り上がり始めるストーリーは、その凝縮されたエネルギーがラストシーンでの予想外の展開で一気に爆発する。
う?ん、これがモノクロ映画の底力でしょうか……、本当にいい映画だった。ほかにもオススメのモノクロ映画がありましたら、どなたかぜひ教えて下さい!
そうそう、石川さゆりの『飢餓海峡』はとくにこの映画で流されれたりはしなかったが、歌詞を見ると映画(または水上勉の原作)をモチーフにしていることは明らか。このサイトにMIDIで作られたカラオケ(?)を発見、よくできてるなぁ。

