| 新撰組顛末記 | |
![]() | 永倉 新八 おすすめ平均 ![]() 読みやすい! 表記を、また、「史実」を疑え 生き証人 これはおもしろい 経験した者にしか分からない迫力Amazonで詳しく見る by G-Tools |
僕が新選組に強く惹かれるのは、彼らが生きていたのが“ほんの”140年前に過ぎないというところだ。戦国時代くらいさかのぼってしまうと事実としての実感も少ないが、幕末の動乱期は「自分の先祖がその時代にも生きていた」ことがかなりリアルな手触りで実感できる気がする。これってすごいよね。
で、本書に関しては、永倉改め杉村翁の回顧録を再編集したもので、オリジナルは新聞に連載されていたもの(永倉が新聞記者に語ったものを記者がまとめていたようだ)。このほかにも当時は幕末の回顧録が各新聞の連載で大人気を博していたらしい。小説ではないので踏み込んだ心情描写などはないが、事実を淡々を語ってることにかえって凄みを感じる。事件の時期などでは永倉の記憶違いもところどころ見受けられるが、あの時代に毎日命を張ってギリギリのところで生き抜いてきた男が細かいところまで完璧に覚えているはずもない。そんな些細なことを気にしていたら本書の醍醐味を味わえないね。
敗走を重ねや隊士たちが離散した後の動向については、現存する多くの書物は近藤や土方の行動を追っている。そのため、永倉が近藤や土方と袂を分かった後のことを描いた本書は貴重だともいえる。京都で殺害した伊藤甲子太郎の実弟と偶然に再会するシーンはスリリングだ(こうした新選組を恨む者からの復讐を避けるため、永倉が杉村家の養子になったことにも触れられている)。
大河ドラマで新選組に興味を持ったという人も、「ドラマの中の新選組」から「事実としての新選組」を知るいいきっかけになると思う。大河ドラマで大いに話題になった山南敬助の脱走や切腹についても触れられている。新選組に興味のある人は一読の価値があるだろう。


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コメント (2)
TBありがとうございます。新撰組顛末記は、浪士文久報国記事などと並ぶ、永倉新八が残してくれた貴重な記録ですね。朝敵とされてしまった新選組の真の姿を知るためには、欠かせない資料だと思います。また、これだけを読んでも、それなりに楽しめるというのも良い所ですね。
投稿者: なおくん | 2004年09月06日 18:18
日時: 2004年09月06日 18:18
なおくんさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。最初は視聴率が低調と言われてた大河ドラマですが、ここに来て人気が盛り上がりはじめた気がします。僕は歴史小説がすきなので、この機に自宅で眠っていた新選組関連の小説を再読しています。
この本を読んですぐに池波正太郎の『幕末新選組』を読みました。ご『浪士文久報国記事』はまだ未読ですが読みたいですね。
では。
投稿者: chief | 2004年09月07日 14:03
日時: 2004年09月07日 14:03