最近は藤沢周平の作品ばかりを読んでいます。このままだと全集も買ってしまいそうな勢いです……。
さて、今回手にしたのは「竹光始末」という作品です。表題作以下、全6篇からなる短編集で、いずれの作品の主人公たちも世間ではぱっとしない地味な男たちです。世には認められておらず、本人もそのことを決して不満にも思っていない。それでも実は剣の達人であったりして、芯の強さを持っている……。
世の片隅で生きる男たちの物語です。でも決して悲壮感が漂っているわけではありません。みんな自分の大事なものを守ることに一生懸命ですし、人生の楽しみって豊かさだけではないんだということを体現しているような気がします。
表題作の「竹光始末」は、映画「たそがれ清兵衛」の設定として組み入れられている作品です。困窮の末に刀を売り、竹光を腰に差した男が上意討ちを命じられるという話です。
どの物語も「生きる」ってことの悲喜交々を感じさせる作品でした。藤沢作品の中では、決して目立つ作品ではないと思いますが、味わい深くて読み応えのある1冊です。
| 竹光始末 | |
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| たそがれ清兵衛 | |
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